第2章 住民及び出身者アンケート調査
1 住民アンケー卜
本調査研究で実施した住民に対するアンケートの結果は、以下のとおりである。
(1)調査方法
調査対象:本調査研究でのケーススタディ対象5町村の住民600名(各町村120名)
調査方法:留置(各町村が配布・回収)
有効票 :587票(回収率97.8%)
(2)調査結果の概要
<定住環境問題について>
・ 基本的には「定住意向」があり、自然環境や地域コミュニティを評価しているが、“就業の問題”と“病院や福祉サービス”の面についてはかなり不満度が高い。
・地域別にみると、会津地域はその立地条件からみて、周辺市町村とのつながりがもちにくいため、地域内での雇用や福祉環境の整備についての要望が多い。
<交流促進について>
・賛成派が圧倒的に多く、“新たな就業機会の創出”への期待も大きく、自然を活かした「観光・体験学習」の展開を望んでいる。
<U・Iターン促進について>
・賛成派が大半であり、「交流」とともに高齢者ほど促進派が多い。
<高齢者ニーズ>
・生活環境の問題では、「病院や福祉サービス」と共に、“足”としての「交通機関」への不満度が大きい。また会津地域においては、「雪」の問題が高齢者の日常生活の様々な面において阻害要因となっている。
・高齢者の就労意欲、社会参加意欲は非常に強く、その機会創出が求められている。
・家や土地の管理問題については、今のところあまり意識されていないが、将来的な対応としては、地域活性化のための空家、休耕地、未利用地などの有効活用は考えられそうである。