■事業の内容
(1) 上演作品及び劇団 「家族」をテーマとした創作劇 日本 「ふるさとへ帰ろうよ、あなた」 作/大城立裕 演出/幸喜良秀 出演/北島角子 制作/沖縄芝居実験劇場 韓国 「母という名の女」 作・演出/金正○(金辺に玉) 出演〜/林 正子 制作/劇団自由 中国 「夫婦夜話」 作/孫 文学 演出/呉 暁江 出演/徐衛、夏カ心 制作/中央実験話劇完 米国 「親」 作/ヨハナ・メラメド 演出/クリスティン・サンプション 出演/ヨハナ・メラメド 制作/ジンガラリィ・プロダクション (2) 公演場所及び日程 [1] 東京公演 三百人劇場 平成9年3月7〜20日 日本・韓国の組合せ 9回 米国・中国の組合せ 7回 計16回 [2] 横浜公演 横浜市教育文化センター 平成9年3月22日 米国・中国 1回 日本・韓国 1回 計2回 [3] 名古屋公演 あいち女性センター 平成9年3月25日
日本・米国 1回 [4] 尼崎公演 ピッコロシアター 平成9年3月27・28日 日本・韓国1回 米国・中国 1回 計2回 [5] 沖縄公演 県立郷土劇場 平成9年3月29・30日 日本・韓国 2回 米国・中国 2回 計4回 (3) 上演回数 25回(日本14回、韓国13回、米国12回、中国11回) (4) 観客動員 4,044人 東京 2,028人 横浜 270人 名古屋 270人 尼崎 497人 沖縄 979人
■事業の成果
このフェスティバルの為に書かれた四カ国4本の芝居は、期せずして二つに大別出来る結果となった。即ち、日本・韓国が、国家とか時代の大きな流れが個の家族に如何なる影響を与えたかを描いたのに対し、米国と中国は個の視点で自己や自分の家族を分析、我が家が世の中と如何なる接点を持っているかを探るものであった。 内容的にバラエティに富み、世界の家族の一端を披露して今日的なテーマは評価されたが、芝居自体が評判を生んで観客が増加するだけのカはなかった。観客動員増加を計る為、更なる工夫と研究が必要である。 各国スタッフ、キャストの交流、次に彼等が帰国して自国の仲間に日本での出来事・体験を伝える報道や文章やロコミは実に貴重である。体験から得る貴重な文化ギャッブの認識が含まれ、国際間の理解の実体とはこのことを指している。アジアの国の中にある価値観の相違、米国とアジアとの文化に対する認識の違いが鮮明に浮び上り、参加者各人がその違いを充分認識した今回の催であった。 新聞やテレビが〈家族〉というテーマに関心を示したのは事実であり、一見漢然とした抽象的な題材のようであったが、実は身近な、そしてトピックスな話題性を持っていたことが露出度からも伺えた。 マスコミの関心は米国チームが作った「親」に集中した。試験管ベビーとして生まれた女優がその事実を語るのは、今日の日本ではまだまだ刺激的だった。新聞社の取材も家庭部筋からの希望が結構多かった。
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