
(2)横浜市における事例(リフト付路線バス導入に係る改善事例) ?@ 施策の経緯 横浜市においては、高齢化の進展や身障者の社会参加の進展に伴う高齢者・身障者の移動支援策が大きな行政課題となっていた。そのため、車いす使用者に対する移動支援策の一つとして、平成2年度からリフト付バスの導入についての検討を開始した。 当時、バスに係る車いす使用者支援策としては、東京都交通局におけるスロープ付バスが唯一であったことから、横浜市では平成3年度にデモ車両の製作を行った上でリフト付バスの可能性を図る予定であった。 ?A バス停の現況およびこれに係る改善方策 横浜市では、平成3年度からリフト付バスのテスト運行を行っているが、車いす使用者のリフトによる乗降場所を確保するため、バス停留所の整備等については以下の考え方に基づき実施した。 a.乗降に支障のあるガードレール・植栽等は可能な限り撤去する。 b.乗降に支障のあるガードレール・植栽等の撤去が不可能な場合は、バスの乗車位置を変更して対処する。 c.b.の場合はリフト付バス用の停車位置を路面標示する。 但し、路面標示の内容については、県警・道路局と調整する。 d.a.で撤去した跡の歩道面の整備を行う。また、リフト乗降場所にある既設の段差等は整備する。 こうした考え方に基づき停留所調査を行った結果、バス停留所の整備が必要となった箇所は以下のとおりである。 ●ガードレールの撤去・・・・22箇所 ●植栽等の撤去・・・・・・・・・・14箇所 ●停車位置標示・・・・・・・・・・46箇所 ●その他整備が必要・・・・・・27箇所 このうち、停車位置標示を行うことについては、バスのみを対象とした路面標示であることから、他の通行車両にとり紛らわしいとの観点より見送られた。
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