
『防災市民フェア’96』への参加

去る4月25日〜28日、東京都江東区有明の国際展示場「東京ビッグサイト」において、『防災市民フェア’96』が開催されました。
近年、日本列島周辺地域では地震等の災害が多発しております。特に、前年に起こった阪神・淡路大震災は、都市直下型の地震で予想される危惧が全て現実となり、従来の防災計画の根幹をゆるがす想像を絶する被害となりました。これにより、行政レベルでの防災体制の再構築が、各地で急ピッチで進められています。
しかし、いざというときに自分を守るのは、自分自身です。そのためには、日頃から防災に対する意識を高めておくとともに、近隣、地域レベルでの連携を強め、災害に対応する必要があります。そこで、自分たちでできる防災を「住まいの安全」から初め、各種の製品や技術・手段に関する知識を深めてもらうことなどを目的にして、『防災市民フェア’96』が開催されたものです。
日本防火協会では、「安全は自分で守る−自主防災組織づくりへ」をテーマとしてこの『防災市民フェア』に、日本消防設備安金センター、住宅防火対策推進協議会、日本消防ポンプ協会、日本消火器工業会、日本火災報知機工業会協同で参加いたしました。展示内容は、自主防災組織の活動体制の整備、コミュニティレベルでの防災拠点及び防災資機材等の整備活用法など、自主防災組織が地域ぐるみで防災活動を効果的に展開できるようにしたものです。具体的には、消火・救出・救護・生活維持活動・情報活動等の各分野に区分し、その例示を各種活動要領パネル及びそれぞれの活動に必要かつ保有されるべき必要資機材の展示及び説明を行うとともに、実際の資機材の活用状況を阪神・淡路大震災の写真パネルで展示しました。

この『防災市民フェア』には、4日間を通じて約32,000人の方々が来場されました。その中には、町の防災組織の関係者が数多く見うけられ、阪神・淡路大震災の教訓を風化させることなく、自ら防災に積極的に取り組もうという強い姿勢が顕著にうかがわれ、盛況のうちに終了しました。
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