
がどこであっても、接する機関なり個人なりが各機能についての知識や技能を持っていることが必要であり、機関間連携もこの点がなされた上で生かされてくると思われる。
関係する者や機関が援助に関する基礎的な事柄の研修の重要性を再認識し、親子をトータルな視点で支えていこうという意識を持つ方向を望みたい。
?A地域における活動のシステム的・機能的向上に向けて
コーディネーターとしての拠点施設の役割は、地域内の或いは地域間の支援活動が滞りそうになった際にスムーズに事態を運ぶものであるとすれば、支援活動の主体はやはり地域であり、地域内での連携がうまくいくかどうかが各機関や親子にとって重要になる。
しかしながらこのことは、それぞれの地域性や機関における行政枠等困難な問題を抱えており、即解決できないものが多い。ここで、改めて支援システムの構想を想い起こせば、各機関が現在持ち合わせている機能を少しづつでも広げていくことが、お互いの機能の質的側面を充実させるはずである。であれば、地域における各機関がそれぞれの機能、役割を広げることができるような社会的な行動やそのためのマンパワーの確保等が必要になってくるのではないかと思われる。
また、現在は障害幼児を中心に支援活動を行っているが、「子どもには未来があり将来があること」または「現実に成人された障害をもつ方々も地域で生活している姿があること」。これらから感じることは、子どものいまと将来にっいての一貫した援助が求められて当然であろうということである。子どもの発達や成長の持つ意味は大きいが、本人にとっても周りの者にとっても完全な問題解決につながっていくことは少ない。子どものいま(横)と将来(縦)という時間軸を伴った視点による援助のあり方を探っていくことが望まれる。
子どもや親を中心に据えたとき、その支援を地域という塊(かたまり)が主体となって行っていくことは、親子の人生を支えることにほかならないし、地域そのものの将来の方向性を示すものであろうことを一人一人が自覚しながら実践を続けていきたい。
7.障害児と家族に対する地域支援のあり方
菅原 廣一(国立特殊教育総合研究所)
3か年間に亘った今回の実践的研究を進める中で、当該事業の一環としての巡回相談とは別に、特に本報告書第二部に掲げた宿泊講習による家族支援に参加された親子が居住する地域を一通り巡回する機会がありました。二日間約10か町村を走行した印象は、当該実践的研究を企画し実施したことの意味をさらに強化するものでした。すなわち、医療機関をはじめとした諸々の社会資源が都市部に集中していることの是非はともかく、そうした諸資源活用の前提となるアクセスという観点から交通手段の至便さが先ず大きな課題になることを実感したわけです。換言すれば、直接的なアクセスと同時に電話やファクシミリ等による社会資源活用の方途を考えることが火急ということです。さらに、都市部からは遠隔の地域に居住する障害児をもつ家族の心理のありようを十二分に踏まえた支援活動が
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