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グローブ座セミナー
稲葉麻里子
第3回 ティム・ハリス
ダニエル・フォーリィ
「シェイクスピアを朗読すれば・・」
開催日:6月29日(土)
参加者数:32名
予定していた講師アトキン氏が、ご家族の不幸で英国に帰国することになり、急遽、このレクチャーのパートナーであったティム・ハリスが、アイルランド人のプロの役者であるダニエル・フォーリィーの助っ人を頼んで行うというハプニングがあったが、見事な朗読ぶりを発揮してくれた。
テーマはシェイクスピアの「ソリリキィ」(独自)。ハムレット、リチャード?世、夏の夜の夢、オセロなどから有名な独白シーンを読み、シェイクスピアの言葉、また英語全般の特色を解説した。シェイクスピアの言葉づかい、特に独白には次のようなユニークさがある。
−ひとつひとつの言葉をシェイクスピアは丹念に吟味して使っている。
−語り手は独白をしながらもどんどん考えを発展させている。
−言葉のトーン(調子)が変化する。
−言葉のテンション(緊張度)も変化する。
−特に名詞、動詞の使い方がダイナミックである。
−観客のイマジネーションや思考能力を刺激させる芝居(台詞)づくりである。
シェイクスピアの存命する時代では、独白は直接観客に語りかけるように行われ、いわば日本での落語家と聞き手の関係のようなものだったが、18、19世紀に劇場の形が円形からプロセミアムの箱型に変わっていくと、独白はあたかもオペラのアリアのように観客との関係を考えない、舞台上での役者が一人で完結させるようになった。また、演出が過剰になってきたのもこの時代で、観客に固定したイメージを与えがちな−例えば−ハムレット、陰鬱に悩む青年−解釈が多くなったのも19世紀であるということだ。
また語に独特な要素としてアクセント、強弱調5歩格があることを説明。英語をそれらしく話すには強弱が基本だが、これを演技しながら保つのは非常に難しく、たとえばテンペストでキャリバンの台詞などは、その難シーンの一つということで、ダニエル・フォーリィ氏が披露してくれた。
生の本格的な美しい英語を堪能できたとともに、シェイクスピアの面白さを再発見できる興味深い内容であった。
 
 
 

 

 

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