
グローブ座セミナー
稲葉麻里子
第1回 村松増美(むらまつ ますみ)
「国際会議のシェイクスピア」
開催日:1996年6月15日(土)
参加者数:29名
講演は、村松氏の配布された資料「国際会議で頻繁に引用されるシェイクスピアの台詞」を中心に進められた。
「ジュリアス・シーザー」「ハムレット」「マクベス」「ロミオとジュリエット」「オセロ」「リチャード世」「ヘンリー?世」があった。
日本の閣僚にしては珍しく、「ジュリアス・シーザー」からブルータスの台詞を引用いて、欧米の参加者を感心させた宮沢喜一氏、ミッキー・カンター米国通商代表、マレーシアのマハティール首相などの例も挙げた。「タイム」「ニューズウィーク」「エコノミスト」や多くの英字新聞でも、シェイクスピアの台詞をもじった見出しが多いこと、また、著名な政治家や経済人が引用するだけでなく、英語の日常表現の中にシェイクスピアの台詞が溶け込んでいる例もいくつか紹介された。シェイクスピアは、決して古びて死んでしまった古典ではなく、西欧だけでなく全人類の財産として今も生きていることを強調し、生の芝居でシェイクスピアを見る面白さを語られた。英語の引用句辞典をひもとくと、最も多い出典が聖書、次がシェイクスピア、それからマザーグースだそうである。
通訳者として40年以上も異文化交流の橋渡しをしてきた村松氏らしく、話はシェイクスピアだけにとどまらず、民族、国民性によってジョークやユーモア、諺も違ってくること、その違いにデリケートでなければならないこと、パブリック・スピーキングでのマナー、エチケット、外国語を楽しく学ぶ方法など多岐に渡り、盛り沢山の内容だった。質問は「引用句をどう探すか」「日本語にそのまま置き換えられる英語の諺や引用句があるか」「村松先生の好きなシェイクスピアの作品は何か」というものであった。
グローブ座セミナーの初回にふさわしい公演であったと思う。
午前10時に開始、12時に終了した。
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