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6.補正個体数、種数および平均多様度の季節的推移
調査期間中の各調査日における補正個体数、種数、平均多様度の季節的推移を各管理区別に見ると、深水・放置区は調査開始初期から8月下旬までは種数、多様度ともに高かったが、その後、種数はあまり変化せず、平均多様度は低下した。個体数は初期から徐々に増加し、11月上旬から大きく低下した。
深水・除草区は個体数が全管理区の中で最も多く、6月下旬、9月中旬から11月上旬にピークがあった。種数は9月中旬にピークのある一山型の推移を示したが、平均多様度はマツモムシ、ヒメアメンボなど特定の種の個体数が多く推移したため、増減を繰り返した。
浅水・放置区は、個体数は全管理区に中で最も少なく推移した。種数と平均多様度はそれぞれ9月中旬、10月上旬にピークのある一山型を示した。
浅水・除草区は調査開始初期には種数、平均多様度ともに全管理区の中で最も低かったが、その後徐々に高くなり、9月上旬以降は4区の中で、最も高くなった。個体数は6月下旬、9月中旬、11月上旬にピークを示した。
ため池全体について見ると、個体数は、6月下旬、9月中旬から11月上旬にピークを示した。これは、深水・除草区の個体数のピークにほぼ一致した。種数は調査開始から徐々に増加して、9月中旬にピークの18種となり、その後調査終了時に7種になるまで減少した。平均多様度は9月4日に2.30の最高値を、10月30日に1.03の最低値を示したが、調査期間を通して大きな変化はみられなかった。また調査期間全体での平均多様度は2.27であった(図7-1〜4、表5-1〜4)。

 

7.各種の季節消長
本調査地で確認された水生昆虫の季節消長のパターンは5つのタイプに分けられ

 

 

 

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