(3)伝送方式
RS-232C
【採用理由】
RS-232Cのインターフェイスを装備したパソコンによるリアルタイムのデータ処理が多いことを考慮している。
(4)船内光LANへのアクセス方式
タイムスロット(通信可能とする時間)割当時分割多重通信方式(TDM)
【採用理由】
データ伝送による遅延を最小にするような方式であることによる。なお、渡会ら(1991)は、時分割多重化PCM変調を用いた光パルスPCM信号によるデータ伝送システムの実験を行い、良好な伝送結果を得ている。
(5)伝送回線
二重ルーブ状伝送回線
【採用理由】
バックアップ体制を装備することにより、データの欠損を少なくすることによる。
このようなネットワークは、水産庁の「開洋丸」(本庁:2,630t)、「蒼鷹丸」(中央水研:892t)及び「わかたか丸」(東北水研:692t)の3隻の漁業調査船にも装備されている。参考までに、それら各船の船内ネットワークの概要を付属資料4に示す。
2)自動観測装置によるデータ集積システム
米国国立海洋大気庁(NOAA)
NOAAの開発した「SEASIII(Shipboard Enviromental Data Ac-quisition System)」と呼ばれる気象・海洋観測データ集積・伝送システムがある(Szabados et al.,1987)。本システムで扱われている観測データは、気象(気圧)データ、ADCPデータ、XBTデータ、CTDデータ等で(図2.2.10)、伝送は後述するように気象衛星“GOES”が使用されている。
SEASIIIのシステム構成を図2.2.11に示すとともに、主要な構成機器を以下に掲げる。
◎マイクロ・コンピュータ(Televideo XL,IBM PC-Compatible 512KB)
◎プリンター(Cltizen MSP-10)
◎コントロール・モジュール
◎データ伝送装置
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