(4)ERC分割ファイル
ERC統合ファイルを、ICカード用に1ファイルごとに区域分割をしたものでICカードの原稿ファイルとなるものである。
(5)ERCカードファイル
ICカード上に記録するファイルで、ERC分割ファイルから必要項目を転送して作成する。通常はこれをFD上に作成しICカードにデータ転送を行なう。本ファイルのフォーマットをERCカードフォーマットと呼び、データ部分はバイナリデータで構成される。
4-1-3 海図重複部データの削除
統合処理の編集を行うに当って、重複区域の処理は次のように優先度を決め、優先度の高い順に処理作業を行ない低順位の図における重複区域は削除する。
(1)縮尺が異なる図を接続するときは縮尺の大きい方の図を優先順位とする。
(2)同縮尺の図を接続するときは刊行年の新しい図を優先順位とする。
(3)重複区域に白抜き区域が含まれるときはこれを降順位とする。
(4)前述の(1)(2)(3)で判断できないときは最新維持の経歴等を調査して個々に検討を加えて決定する。
4-1-4 海図数値化データ最新維持
新規に作成するERCのデータソースである海図数値化データには数値化年が古いものも含まれていることから、最新海図を使用して最新維持を行わなければならない。最新維持は次の方法により行う。
(1)最新維持箇所の調査
ERCフォーマットに変換された海図数値化データをブロッターを使用して、最新紙海図(以下、紙海図)と同縮尺かっ同区域でデータを図化し、手作業により紙海図と比較・検討して採否を決定、紙海図上に変化部をマークする。紙海図上に記された最終最新維持日以降については、該当する水路通報の内容を記入してマークを付す。
(2)修正原稿の作成
紙海図上に、線データについては着色することにより要修正箇所を示し、点データについては赤色でマークしてコード番号を付記、必要に応じ属性データも記入する。