6.運輸省による運河の整備
トンチー運河は上イラワジ地方、デルタ地方とヤンゴン港を結ぶ重要な運河であり、1ヶ月当り1万隻10万トンの貨物、45万人が往復しているが、地形上狭陰部があることや船舶の高速化、大型化等の理由により、運河底の洗掘とそれに起因する乱流の発生、護岸崩壊等が生じている。一昨年には船舶が沈没し100名以上が死亡したほか、護岸付近の家屋は流失の恐れが生じている。この為、船舶の安全航行、周辺住民の民生安定の観点から、早急な検討と対策の実施が必要となっているが、将来の運河航行船舶量等まで勘案して将来のトンチー運河像を明確に示した上で、対策を立案する必要がある。
また、トンチー運河プロジェクトは、安全・民生安定の観点から緊急性を要するプロジェクトと考えられ、現在の枠組みの中で実現可能な専門家派遣、研修員受け入れ、機材供与等できることから実施してゆくことが重要である。