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(4)修理

修理は毎年30〜40隻ペースで取り扱っている。修理が簡単な人的作業ですむ場合には、工場の作業計画が大きく遅れないですむが、関連企業が全くない状況では機関部や航海機器の修理・交換に及ぶような高度・大規模なものとなると、全材料・部品等が輸入となるために問題が生じる。すなわち、それら部材到着を待つことになり、修理船が船台や船舶係留池を長期に占拠する事態が往々に発生する。
このような状況にあるため、修理業務は工程管理や経営サイドからは好まれていない。

(5)将来計画

現在のSlNMALlKE工場の規模拡張計画とTHlLAWA地区の新工場設立の2つのプロジェクトがある。

・SlNMALlKE工場の規模拡張計画
SlNMALlKE工場の新造設備・能力を8000DWTレベルに引き上げる。

マーケットはアジア市場であり、外国造船所の投資を期待している。日本の造船所との交渉もある。日本からの具体的な投資等に関しては、国ペースによる輸出保険等の諸問題の解決が待たれている。
現行の船殼ブロックオペレーション能力も現在の40隻/年を船台を増やすことにより、100隻/年ペースに増強する計画をしている。総投資額は1000万$が見込まれている。

・THlLAWA新工場

12,000〜15,000DWT船の新造・船舶修理に対応し得る新規造船所を設立する計画である。M.S.の分析ではYANGON港をターミナルとする外航船から1993年へ一スで総量225,000DWTの潜在修理需要(10,O00DWT X 約22隻)があり、向こう5年間の予測としては、総量700,000DWT(56隻)の修理需要があるとみている。
この他、SlNMALlKEで対応できない5,000DWT以下の船の修理需要もある。
総投資額は4500万$が計画されている。
将来は20,000DWT対応の設備建設を第2期計画として検討している。

・その他

近年の政策的な外資導入、市場型経済への移行、民営化の奨励の流れの中でM.S.にも日本、シンガポール、中国等の造船所から、企業合弁やジョイント・ベンチャーでの船舶建造の国際入札参加の誘いも増えている。
M.S.自身もファイナンス、基本設計、資機材調達アレンジ等を外国造船所やエンジニアリング会社にとりまとめてもらい、今後も彼らとJ.V.で海外受注することをマーケッティングの柱にしている。

 

 

 

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