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丸太でイスやテーブルをつくるテクニック

必要な材料は、丸太とロープだけ。あとは結び方さえしっかりマスターすれば、素敵なイスやテーブル、調理棚、食器棚、洗面台、野外トイレなどをつくることができます。この場合に主体なる<結び>は、「縛材法」(ラッシング)と総称されるもので、次の4種を覚えておけば十分でしょう。
?角縛り 直角に近い角度で交差する2本の丸太などをしばり合わせるときに用いるもの。
?筋かいしばり 斜め材(筋かい)の交差部をしばり合わせるときに用いるもの。
?はさみしばり ニ脚や三脚、あるいは2本の丸太などをつぎ足す場合などに用いるもの。
?床しばり 台や足場をつくるときに用いるもの。
「縛材法」で注意したいのは、正確な手順で、力を入れてしっかりロープを巻き、結ぶことです。手順を間違えたり、十分な締めつけを行わなかったりすると、強度面での心配が生じるためです。
「縛材法」では丈夫さが要求されるわけですが、そこで当然、ロープ自体の強度も考慮しなければなりません。具体的には、直径6〜8ミリの木綿ロープが最適でしょう。これならば強度は十分ですし、しなやかで扱いやすいため作業がスムーズに行えます。
なお、ここで取り上げた「縛材法」は、イスやテーブルといった野営工作物ばかりでなく、足場ややぐらづくり、いかだづくり、垣根やサクづくりなどにも広く利用することのできる重要なテクニックです。図解すると、やや手順が複雑に見えるかもしれませんが、実際にはさほど難しいものではありませんから、ぜひマスターすることをおすすめします。ただし、力の入れ加減にちょっとしたコツが必要なのも事実。繰り返し練習することによって、そのコツを体得していただきたいと思います。

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