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日中医学学術交流に関する研究助成
185番 財団法人日中医学協会理事長中島章
1.事業の実施内容
(1)調査並びに研究に対する助成

 

?海南島の少数民族におけるCSTμ遺伝子欠損率及び癌発生率の調査研究
研究代表者 下條信弘(筑波大学社会医学系環境医学教授)
共同研究者 孫貴範(中国医科大学教授)
共同研究者は笹川医学奨学金研修生として来日、その後特別研究者として再来日し、肺癌発生の環境中の癌原物質の研究を行い、GSTμ遺伝子測定方法を習得した。共同研究者が中心となって96年6月海南省癌予防センターが設立されたことをきっかけに、6つの少数民族の疫学調査を行い研究テーマについての考察材料とする。申請者は96年11月に訪中、港陽・海南島で研究の中間集約と、6つの少数民族の横断調査活動の準備を完了した。
?日本と中国に於ける気管支喘息の発症・憎悪因子の比較研究
研究代表者香川順(東京女子医科大学衛生学公衆衛生学教授)
共同研究者 潘国偉(遼寧省衛生防疫站環境流行病科副主任〉
気管支喘息の発症・増悪因子は未だ解明されていない。その解明のための疫学調査・実験研究を四川省成都市に続いて鞍山市に於いて行うため、96年8月遼寧省防疫ステーション潘氏を招請し、技術指導を行った。
?中国医療放射線作業従事者の受けた職業曝線量の染色体異常測定(FISH)法による検証
研究代表者 青山高(滋賀医科大学放射線基礎医学教授)
共同研究者 王継先(中国医学科学院放射医学研究所教授)
推定線量の精度保証の方法については、当初中国医学科学院放射線研究所王主任を招請する予定であったが、招請に時間を要するため、97年1月青山が訪中し染色体ペインティング法を指導した。採血・染色体異常測定用標本作製・ペインティングは中国側で行われる。
?中国で散侠し日本に伝存する明代古医籍の系統的調査研究
研究代表者 真柳誠(北里研究所東洋医学総合研究所医史文献研究室室長)
共同研究者 王鉄策(黒寵江中医学院医史教研室副教授)。
王鉄策氏は96年春に来日し、真柳並びに日本側共同研究者 小曽戸洋(北里研究所部長)と共に計画に従って研究を行っている。中国に於ける各図書館の古医籍の蔵書の調査は96年8月〜9月真柳が王を伴って訪中し実施した。

 

 

 

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