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2.今後の課題

 

半年間に渡る本事業を見直してみると、全体としては成功したと自負しているが、いくつかの点で不満が残る。以下にそれを述べ、今後の課題とする次第である。
? 今回は環境教育というテーマの中で、自然環境を取りあげたが、これだけでも非常に幅が広い。遂には水環境を中心として進めようという結果となった。その点我々の認識が甘かったと反省している。次回はこれを生かした活動としたい。
? 延参加者数は約600名で、事業計画通りであったが、参加者の拡がりが思ったより見られなかった。シンポジウム、サミットは、新聞報道もあってそこそこ集まったが、環境学校、環境調査には余り集まらず、シンポジウム参加者が引き続いて参加する結果となった。募集は開催地の学校へかなり幅広く案内したが、やはりその地域のネットワークやコーディネーターの必要性を痛感した。
しかし今回の実施でネットワークが確率されたので、次年度以降は輪が拡がると期待している。
? 予算と決算は、総額でほぼ一致し満足している。しかし個々に見ると、一致しないものもあった。旅費と雑費が予算の倍以上かかったが、会場費は公共施設が運良く利用できたので、予算を相当下回った。来年度予算では既にこれらを参考にして算出している。

 

3.子ども地域環境フォーラム’97に向けて

 

本事業の経験をもとに、来年度は以下の3点において更に事業を拡大したいと考える。

 

? 地域の拡大
本年度は名古屋、京都・奈良の2地域であったが、来年度は仙台、東京、横浜、長岡、名古屋、京都、奈良、広島、福岡、沖縄の10都市に拡大する。

 

? 環境の範囲の拡大
今年度は自然環境をテーマとしていたが、来年度は子どもが生活している地域の生活環境を幅広く知るため、地域環境学習クラブを結成し、タウン・ウォッチングという形で調査する。

 

? 地域ネットワークの拡大
今年度は地域ネットワークの基礎はできたが、まだまだ不十分である。そこで来年度は地域ごとに環境学習クラブの交流会をおこない、ネットワークをより強固なものとし、学校5日制に伴う地域教育力の向上に寄与するものとしたい。今年の活動を生かして、既に奈良市では、教育委員会、佐保川小学校、pta、子ども会、こどもエコクラブがネットワークづくりに取りかかっている。

 

 

 

 

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