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近畿大学白菊会19年

 

近畿大学白菊会

 

近畿大学白菊会は昭和52年8月に初代会長、神田氏のもと発足いたしました。
会の発足以前にも医学部に登録する篤志献体制度をもうけていましたが、申し込みをされる方が非常に少なく解剖学教員をはじめ担当職員の方も大変苦慮いたしておりました。また、登録希望者に対する説明(対応)についても戸惑いが多々あったように思われます。昭和52年の白菊会発足からは、会の主旨をよく理解された方々が入会を希望されるようになった。いいかえれば白菊会といえば献体というのがよく衆知されていたように思われます。
さて、近畿大学白菊会も19年が経過いたしましたが、登録会員数もまだまだ少なく関係諸団体等に啓蒙を続けているのが現状であります。会の主な年間行事としては、大学が開催する慰霊祭(5月は医学部内、11月は四天王寺本坊)当日懇談会を開催し、会員相互の親睦を深める。また大学当局の関係者と意見交換など行い大学と会との交流をはかっている。
なお、必要に応じて役員会を開催し会の運営、会員増についての啓蒙活動等について意見交換を行っている。会員数は1996年3月31日現在、892名であり、すでに成願された会員は163名であります。会発足からの19年で平均すれば年間9名が成願されていることになる。解剖学実習で使用するご遺体の数は年度によって多少異なるが約25〜30体を必要としております。実習体をすべて会員の方々でという大学当局とのひらきが大きいのが現状であります。
団体部会としては常日頃から大学当局と一心同体で啓蒙活動を行っているが、部会の組織自体があまり確立されておらず、会員増加に伴いまたこれを機会に組織の立て直し、会報の発行等を計画中である。他の団体部会の状況から入会者数を制限されている団体もあるやに聞き、当会でも入会者を制限せざるを得なければならない状態まで頑張っていく決意である。
入会希望者とご家族との理解の相異がまだかなりある様でこの点を解決するには、時間がかかり根気よく活動を続けていかなくてはならない。
この度の「日本の献体40年」の出版に際し関係諸団体各位におかれましては敬意を表します。

 

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