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愛知医科大学における献体24年

 

愛知医科大学

 

解剖学講座は、昭和47年4月に愛知医科大学の開設と同時に開講された。開講当時のメンバーは、初代教授であり、当初から基礎医学科長を兼任され、更に昭和51年4月から副学長を兼任された故原淳教授、武藤浩名誉教授及び市原一郎助教授の3人であった。開講当初は、守山区での仮の研究室における3人だけのスタートであり、教室員全員が解剖字教育に必須の系統解剖用遺体確保のためおよび献体運動の推進に東奔西走する日々となった。
肉眼解剖実習ではおよそ100時間以上にわたって人体解剖の実習を行っており、この支えとなる献体運動の推進が大学にとっての急務でありこの流れに沿って、愛知医科大学は昭和53年8月より財団法人不老会の関連大学となった。引き続き解剖学教室員全員が不老会支部会合を中心として、健康保持についての医学講演を行ったり、不老会関連各種行事に参加して日夜努力した。教授市原は昭和56年度から不老会理事として上記運動を強化に一層の努力をすることになった。系統解剖学実習用遺体確保は実習に先立っての重要課題であったが、現在大学における献体数の推移は付図からも理解できるように過去14年間のそれはかなり円滑の状態である。これは財団法人不老会(理事長:久野庄太郎氏)の篤志に支えられており、更に解剖学教室員及び大学関係各位の日夜を問わぬ献体運動推進に対する努力の結果と考えられる。

 

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現在愛知医科大学では、年1回定期的に、不老会愛知医科大学支部総会を持ち不老会理事長、不老会役員、不老会支部長及び愛知医科大学登録不老会員を中心として、学長、病院長、大学事務局長、解剖学教授及び全解剖学教室員、医学生(2,3年生)全員が参加し、献体運動の推移、および医学生の献体者に対する慰霊の辞が述べられ、献体運動のより一層の推進を行っている。

 

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