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献体25年

 

日本大学松戸歯学部

 

昭和46年(1971)日本大学松戸歯科大学として千葉県松戸市の江戸川辺りに創設されてからはや25年が経過したが、1972年の4月に遺体番号1番が記録され、当時、遺体の収集が極めて困難であった時に新設の大学としては13体の協力が得られ、翌年22体と昭和49年度から始まる解剖実習の準備が着々と整いつつあった。しかし、50、51年度は極端に収集数が減少し、文部省からの収集努力の指摘を受ける状態となっていたことから、急遽千葉県の勝浦市、鴨川市、富津市、旭市、銚子市等広い範囲の市役所、施設あるいは病院等へ伺い、遺体の収集の現状について説明し、収集の依頼の努力を進めた結果、昭和53年度から飛躍的に収集数が増加していった。一方、昭和53年に白菊会へも協力を依頼し、登録会員第1号を昭和54年6月に受け入れ、以後僅かではあるが順次会員数も増加して平成7年2月現在367名の方々からのご理解とご協力を得て、解剖実習における登録会員の占める割合も増加傾向を示している。これまでの松戸歯学部の白菊会会員数は通算約430名である。
現在の解剖実習用の遺体は潤沢で、これまでの苦労が嘘のような状況にあることは他校と同様である。本学では平成3年125名用の遺体保存庫を設置し、現在その容量はほぼ埋まりつつある。これまでの献体数の推移はグラフに示す通りである。
なお、解剖体追悼法要は歯学部と合同で毎年秋、築地本願寺で執り行っている。納骨堂は松戸八柱の松戸霊園内にあり、献体された方々のご遺骨を収容している。
(解剖学教室)

 

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