献体の法制化
献体者へ文部大臣感謝状第一号贈呈される 文部省では、医学教育のために献体された故人に対して、文部大臣名で感謝状を贈呈することを決めていた(本誌20号参照)が、その第一号が、昭和57年9月17日、文部大臣室で贈呈された。 はじめて感謝状を贈呈されたのは、秋田県由利郡仁賀保町の故渡辺喜左衛門さんで、昭和51年11月に、秋田大学白菊会に入会され、同57年1月に78歳で亡くなり、遺志によって秋田大学に献体された。感謝状は、各大学からの推薦によって贈呈されるが、故渡辺さんが、文部省への推薦第一号だった由である。 当日は、文部大臣室で、故人に代って長男の渡辺道夫さんに、小川平二文部大臣から感謝状が贈呈された。なお、同贈呈式には、日本解剖学会吉村不二夫理事長、篤志解剖全国連合会竹重順夫会長、同連合会郡司乕雄副会長、秋田大学医学部解剖学第一講座中尾泰右教授ならびに太田秋田大学事務局長が出席した(写真)。 実は、文部大臣感謝状贈呈については、文部省大学局医学教育課の前畑安宏課長をはじめ、課の方々のご尽力に負うところが多い。とくに、文部大臣室での贈呈式の実現は、全連側のお願いによるものとはいえ、同課長の積極的な力添えの賜物であり、わが国の献体運動への、今後も変らぬご支援とご指導を、この紙面を借りて重ねてお願いしたい。 感謝状第1号を受領して 秋田大学医学部 教授 中尾 泰右 去る9月17日、文部省において、秋田大学医学部白菊会々員の故渡辺喜左衛門殿と故進藤友次郎殿、お二方に対する文部大臣からの感謝状の贈呈式が行なわれました。詳細については、本誌第一面をご覧いただくことにして、私は、「私どもからみた
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