日本財団 図書館


 

防災センター紹介

 

地域防災&防災教育の拠点として

尼崎市防災センター

 

016-1.gif

 

一 防災センターの機能
尼崎市防災センターは、平常時と災害時の二つの機能を併せ持った施設として、昭和六一年七月にオープンしました。
(一)平常時の機能
?@市民を対象とした防災教育の実施 ?A防災リーダーや防災関係者に対する専門的な防災教育の実施 ?B自主的な防災活動やコミュニティ活動を通じて防災体制づくりの強化を図るための防災に関する講演、研修等の実施
(二)災害時の機能
?@災害情報処理システムによる災害種別、規模ごとの消防活動隊の出動編成及び指令を行う。 ?A災害情報、気象情報、支援情報のオンライン化により各種情報を収集し、防災関係機関相互の情報連絡網を整備するとともに、市民への情報伝達を迅速的確に行う。 ?B電力供給源の途絶時においても、自家発による各種情報の通信連絡網を確保する。 ?C防災センターに避難した負傷者等に対して応急手当を実施するなど必要な備蓄品の給付等災害対策本部と一体となった活動を行う。 ?D災害の状況により、災害対策本部を設置できる機能を備える。

 

二 防災センターの施設概要
尼崎市防災センターは、五階建ての複合施設で、一階が中消防署の車庫、防災展示ホール(自由に体験学習ができます。)、二階は中消防署事務室、防災実験室、防災普及協会、三階に会議室と多目的ホール(三〇〇人収容)、四階に備蓄庫(毛布、食料の他応急手当処置用の医薬品)と機械室、五階が消防局事務室、指令室、消防団本部になっており、塔屋に無線室、気象観測装置等を設けています。
建面積は、一、三九三m2、延べ四、七五三m2で、阪神電鉄尼崎駅から北東へ歩いて五分、国道二号線沿いに位置します。
平成二年六月には、尼崎市北消防署と防災センターの複合施設として、尼崎市北部防災センター(四階建て延べ二、四〇八m2)が完成し、JRの北と南に防災センターを開設することができ、尼崎市の防災体制がより充実しました。

 

三 防災センターの管理運営
防災センターの管理運営は、平成四年四月から財団法人尼崎市防災普及協会に委託し次の事業を行っています。
?@防災意識の普及啓発に関する事業 ?A防火管理、自衛消防等自主防災体制の育成指導に関する事業 ?B防災コミュニティ活動の育成指導 ?C防災センターの事業運営の受託 ?D防災関係の試験願書の配付・受付 ?E防災資機材の斡旋

 

四 防災センターと阪神淡路大震災
平成七年一月一七日に発生した兵庫県南部地震は、当市にも未曾有の被害をもたらせました。火災も八件発生し、二件については炎上し、一一名の方が亡くなりましたが、多くは、地域の消防団あるいは住民の手で小火程度でおさまりました。日頃の自主防災体制育成の重要性を痛感しました。
当市の防災センターは、小中学校等の避難所への一時中継地と位置づけていますが、地震直後から付近住民が多数避難してこられ、ピーク時には両防災センターに三四七名の被災者が避難してきました。この状態は、四月末まで続きました。
一般に阪神問には地震は発生しないと言われていた当時、関係者の理解を得て建設したものですが、兵庫県南部地震を体験し、改めて、防災センターの有用性を認識いたしました。国及び建設に。こ理解をいただいた関係者の方々の先見の明に敬意を表します。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION