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防災センター紹介

一市五町の住民を地震・津波から守る基地

気仙沼・本末広域防災センター(気仙沼市)

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気仙沼・本吉広域防災センターは、国土庁、が実施している「防災基地建設モデル事業」の指定を受け、平成六年四月一日、開設しました。
本センターは、気仙沼市、志津川町、津山町、本吉町、唐桑町、歌津町の一市五町で構成する気仙沼・本吉地域広域行政事務組合が、広域消防本部とともに防災センターを設置して、管理運営しています。
一 展示ホールで災害の恐ろしさを学ぶ
本センターは、消防本部・気仙沼消防署が併設する三階建て防災センター庁舎と、食料毛布等の生活必需品を備蓄する二階建の備蓄倉庫、ビル災害に備えて救助・救出訓練をする訓練塔二棟、そして災害時の交通路分断に備えてヘリポートが設けられています。
これらの施設の役割は、平常時には、防災教育の場として、一階の展示ホールに、地震・津波・火災の恐ろしさを体験的に学習できるコーナー、災害の記録、防災映画を上映する映像ホールなどを設けて、地域住民への防災PR活動等の防災教育を行っています。
また、二階の視聴覚研修室、三階の多目的ホールでは、防災関係者、民間防火組織などを対象にした防災意識の高揚を図る視聴覚教育、防災講習会などを行います。
二 潮位・津波観測システムを開発
災害時のセンターの役割は、消防無線、防災無線を中心とした通信施設を活用して、災害状況等の情報を収集して、一市五町に設置される各市町災害対策本部に情報支援するなど、中枢拠点になります。
もう一つは、センターにある施設を活用して、災害の応急活動に必要な資機材、食料、生活物資などの備蓄品や救援物資の集配、被災住民の避難、救護、救援活動の拠点になります。
防災センターの要になる災害情報機器室は、平常時は消防本部の通信指令室ですが、大規模災害が発生すると情報収集連絡室になります。また、気仙沼市が自主開発した「潮位津波観測システム」を設置し潮位の異常の変化を二四時間監視しています。
当地域は、三陸沖を震源とする大規模な地震と津波により、過去に幾度も大きな痛手を被ってきました。特に、明治二九年、昭和八年の三陸大津波、昭和三五年のチリ地震津波では多くの尊い生命や財産が奪われました。このことからこのシステムは津波対策に非常に意義あるものです。
さらに、「気象衛星ひまわり」から情報を直接受信して、台風や火災などの防災対策に役立てています。
三 防災教青の場として重要な役割を担う
災害は、時代の流れとともに、その恐ろしさを忘れてしまいがちです。防災センターでは、常に一人でも多くの人たちに防災に関する勉強の機会を提供し、防災意識の高揚に努めていきたいと考えています。
お問い合わせ先
気仙沼市字赤岩五駄鱈四三−二
気仙沼・本吉広域防災センター
電話(〇二二六)−二二−六六八八

 

 

 

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