日本財団 図書館


 

防災センター

来て、見て、触れて、体験学習

奈良市防災センター(奈良市)

 

016-1.gif

 

一 安全で快適なまちづくりをめざして
奈良市防災センターは、「自分たちのまちは自らまもる」という意識のもとに防災コミュニティ活動を推進していくため、奈良市消防本部に隣接した東側に鉄筋コンクリート造四階建、延べ面積約三、〇二一m2という規模で建設したもので、平成五年九月一六日に着工し、平成七年六月三〇日に竣工しました。
行政の押しつけでない、市民にとって身近できめ細かな防災コミュニティ活動の育成指導などを行うため、平成七年七月一日、財団法人奈良市防災センターを設立し、防災センターの管理運営を委託、同年八月一日に開館しました。

 

二 防災センターの概要
防災センターは、市民の皆様に防災に関する正しい知識と確かな技術を、体験しながら学習していただけるよう次のような機能を持っています。
地震、台風、火災による煙などの体験と消火栓や模擬消火器を使っての消火体験についても、最新のシミュレーションシステムを使って体験することができます。
また、映像・グラフィックパネル・展示物などで、様々な災害の記録やその対策などについてわかりやすく解説しています。
二階では、身近で起こった救急事故に備えて応急処置の訓練や、最新の視聴覚設備を活用しての防災学習や研修の場も備えています。
三階には、市民の皆様からの一一九番通報を受ける消防本部通信指令室があり、廊下からその仕事の様子を見学することができます。
最上階の四階にある多目的ホールは、平常時には、講習会など多数の人を収容しての研修の場として利用し、もし、大災害が発生した時には、その災害により安全な生活の場を奪われた人々に、一時的な避難の場を提供することができます。

 

三 主なコーナーの紹介
『煙避難体験』は、暗くて煙が充満した迷路にいくつものドアがあり、煙を吸わないように避難することの難しさを体験していただきます。
『消火体験』では、火災の映像に向かって訓練用消火器や屋内消火栓を使って、正しい消火ポイントに放水する技術を体験することができ、映像は、一般家庭の居間で発生した火災と、事務所で発生した火災の二種類があります。
『地震体験』では、過去に日本で発生した代表的な地震と任意に震度七までの揺れが体験できるようになっています。
『台風体験』は、はじめに風が吹きだし、遠くで雷鳴がとどろき、次に近くで雷が落ちたような音がして、次第に風が強くなってゆくという流れになっています。この台風体験装置では、降雨も体験できるようになっていますが、残っていた水滴で衣服が濡れることを考慮し、降雨体験は、通常の学習導線には組み込まず、体験希望者は、係員に申し込んでいただくようにしています。

 

四 今後の運営について
開館から八ヵ月経った三月末までの間に、約二一、六〇〇人の入館者を迎えることができました。施設の利用を通して市民の皆様と共に「安全で快適なまちづくり」の実現をめざし、楽しみながら防災の学習ができる場を提供していきたいと考えております。

 

お問い合わせ先
奈良市八条五丁目四〇四番地の一
奈良市消防本部 総務課
(〇七四二)三五−一一九九
(財)奈良市防災センター
(〇七四二)三五−一一〇六

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION