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開発が活発化し、これら鉱物資源の輸出を中心とした海上輸送量も飛躍的な伸びを示した。
オーストラリアの外航貨物輸送量を地域別/主要品目別にみると、鉄鉱石および石炭の日本、韓国、台湾向け極めて多い。穀物については、仕向け国の作柄によって、輸送地域及び輸送量の変動が大きいが、ソ連、中国及び中東向けが比較的多い。
輸入貨物については、工業製品が主体で、日本からの一般機械、自動車などの輸送量が最も大きな割合を占めている。
内航海運は、各州間の輸送および州内の輸送であるが、国内輸送市場における内航海運の比重は低下しつある。内航運賃コストが高いことから、鉄道・トラックとの競争に敗れ、貨物輸送を失った航路も多い。
内航の分野でも、外航と同様にバルク輸送が中心であり、輸送貨物としてはビクトリア州のウエスタンポート港から東海岸への原油、西オーストラリア州のヘドランド港からニュー・サウス・ウェールズ州のニューカッスル港とケンブラ港への鉄鉱石、クイーンズランド州のウェイパ港から同州のグラッドストン港へのボーキサイトなどが主要なものである。一般貨物としては、本土とタスマニア州との間の輸送およびケンブラ港から各州への鉄鋼輸送が目立つ程度である。
オーストラリアの主要海運会社としては、国営の Australian National Line(ANL)をはじめ、同国最大の Broken Hill Proprietary Co.(BHP)、TNTShipping & Development社、Howard Smith Industries社、BotanyBayShipping社などがある。
1.Australian National Line(ANL)、Australian Shipping Commission
(所在地) 432 St.Kilda Road,Melbourne
1956年に設立の国営海運会社。保有船12隻(458,120G/T)は、外航定期航路(欧州、インド、パキスタン、東南アジア、香港、台湾、韓国、日本、米国、ニュージーランド等)に就航している。
(保有船舶)
バルク・キャリア 74,513G/T×2隻

 

 

 

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