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オーストラリア

(1)一般事情

オーストラリアの人口(88年現在、約1,653万人)は、東京の人口をやや上回った程度に過ぎないが、その国土(約768.2万平方km)は日本全体の約21倍(ハワイを含めた米国本土の面積)に匹敵する。
オーストラリアの広大な国土は、内陸中央部などの砂漠地帯を除けば、労働力をあまり必要としない大規模農牧畜業に適している。
オーストラリアが歴史的な英国との結びつきより、長年にわたって英国に対し羊毛および食糧の供給地としての役割を果してきた結果、オーストラリアは農牧畜業が発展し、工業化の進んだ現在でも、オーストラリアは世界有数の第1次産業国となっている。
オーストラリアの農牧畜業は、近年における製造工業部門の急速な発展、鉱業開発の進展、英国のEC加盟による貿易パータンの変化などにより、オーストラリア経済に占める相対的重要性は徐々に低下しつつある。しかし、現状でも、総就業人口の約6%を雇用し、国内総生産(GDP)の4.5%(87年)を寄与し、生産量の大部分を輸出し、輸出総額の33%(117億オーストラリアドル)を占める外貨獲得源産業としての地位を保っている。
オーストラリアの農牧畜業は、羊毛、食肉の生産を中心に、穀物、砂糖、酪農、果実などの生産が主要部門となっており、羊毛の占める比重が最も大きく、次いで牛肉、酪農製品、穀物(小麦など)の順となっている。

産業別就業人口

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