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(2) 一般事情

(A) 産業
レ・ユニオンの経済は伝統的に農業に依存しており、労働人口の約15%が農業に従事している。砂糖きびが主要作物で、この生産が過去100年以上にわたって、この島の経済を支えている。
農耕地は島の面積の僅か4分の1程度に過ぎないが、その70%以上が砂糖の栽培に使用されている。
粗糖の生産は、82年の258100トンから、83年には早魃のため223,1700トンに落ちたが、84年には246,400トンまでに回復した。
84年における砂糖の輸出は、輸出総額の75%を占めた。
その他の主要作物は、バニラ(香科)、タバコ、ゼラニウム油、イランイラン(香料)などである。主食の米、マニオク等の自給不足のため、大量の食糧を輸入で賄っている。
牧畜は、84年現在の飼育頭数が年約2万頭、豚7.2万頭、山羊4.3万頭、羊0.3万頭、家禽類283万羽と推定され、年々増加傾向にある。
漁業は、インド洋における漁獲高が2,144トン(84年実績)に達している。
工業は、10人以上の従業員を雇用している工場が84年現在で420工場あり、従業員の総数は約2万人で、このうち3,000人は製糖業に従事している。
(B) 貿易
レ・ユニオンの主要輸出品は砂糖、糖蜜、バニラ、香科、果物などであり、砂糖は輸出総額の約80%を占めている。輸入では米、セメント、機械類、化学肥料、乗物などが主なものである。

 

 

 

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