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(7) 競争相手国との競争条件の比較

(A) 延払い、船価、品質等条件の比較
現在、マダガスカル海運界で稼働中の船舶は、2,000G/T前後の貨物船が主であり、その建造国は西独、オランダ等の欧州造船国である。
この程度の中小型船は、設備があればどの造船国でも建造できるから、近代的な設備や技術をもち、経験を積んだ競争相手国の製品には、品質、技術共に同じレベルにあるので大差はない。
また、船価、延払いについても、外資系企業であるから、親会社の支援もあるので、極端な差異はみられない。
(B) 輸出対策
マダガスカル政府は、ナリンダ湾に自由港を建設する計画に関連し、この地域へ外資企業の進出することを期待している。また、貿易量の増大に伴う船舶の拡充に意欲を示している。
マダガスカル経済の現状から、各先進造船国は活発な動きはみえないが、将来の発展に関心をもち、シェアの維持。拡大についての方策をそれぞれ検討している。
(C) マダガスカルとの歴史的、経済的なつながり
マダガスカル島は15世紀にポルトガルの航海者Diego Diazによって発見されたが、欧州人が内陸部へまで進出したのは19世紀の半ば以降のことである。
最初に東アフリカ人が住みつき、牧畜を営み、次いでインドネシア人が渡来して「アジアの文化」と「米の耕作技術」を導入したものと伝えられている。

 

 

 

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