日本財団 図書館


 

マダガスカル

(付レ・ユニオン)

(1) 一般事情

マダガスカルは、アフリカ大陸東岸のモザンビークの約500キロ東方の西インド洋上に位置し、面積は約59万平方キロ(わが国面積の約1.6倍)、グリーンランド、ニューギニア、ボルネオに次ぐ世界第4位の大きな島である。
人口は約980万人(85年推定)で、このうち約67万人は首都アンタナナリボの人口である。
気候は熱帯性であるが、奥地は比較的涼しい。沿岸地方の平均最高気温は32℃(90°F)であるが、首都アンタナナリボでは最低8℃(48°F)、最高27℃(81°F)である。
北部地方は12月から4月にかけて熱帯モンスーン気候の雨期であるが、その他の地方は乾燥している。
言語は、マダガスカル語とフランス語が公用語であるが、ホバ語(マダガスカル特有の土着民語)およびその他の方言も一般に使用されている。
人口の約57%は原始宗教の信徒、約40%はキリスト教徒、その他は回教徒である。
マダガスカル経済の基本は農業であり、労働人口の約79%が農業部門に従事している。
マダガスカルの全輸出額の約90%は農産物で占めている。
最も重要な換金作物はコーヒーであり、かつては全輸出額の50%を占めていたが、老木のため、コーヒー輸出は近年急激に低下し、81年の7万トンから83年には4万トンに落ちた。このため、84年にはフランスから3,550万米ドル融資を受けて、コーヒー増産計画を推進し、この結果、85年のコーヒー輸出は52,000トンに回復した。
マダガスカルは、ちょうじ(丁字)およびバニラ(バニラの実から採った香

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION