85年の日本の対南ア輸出は、前年比44.6%減の10億2,000万ドルで、8億2,400万ドルの赤字を記録した。南アとの貿易は入超、出超を繰り返しており、79,82,85年は入超、80,81,83,84年は出超である。
85年の輸出の大幅な減少は、南ア政治情勢の先行き不安、南ア経済の後退、南ア通貨ランドの対外レートの一段安なとが主な原因とみられている。また、85年9月以降の円高傾向も日本の輸出に抑制効果として作用している。
主要輸出品目は軒並み減少しているが、特に著しいのは鉄鋼、電気機械、輸送機械、エンジン、タービン、建設材科、鉱山機械、事務機器などである。
一方、輸入では円高は南アからの輸入にとって好材料であり、加えて南ア通貨ランド安が増幅効果と在っている。この結果、石炭、鉄鉱石、マンガン鉱、クローム鉱、アスベスト、希少金属(プラチナ、バナジウム、金)などの85年の輸入は前年に比べ増加している。
(8) 輸出実績
最近における同国への輸出実績は次の通りである。
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