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(7) 競争相手国との競争条件の比較

(A) 延払い、船価、品質等条件の比較
現在、南アの海運界で稼働している船舶は、国内建造船を除げば、日本、英国、西独、フランス、イタリア、ノルウェー、スウェーデンなど先進造船国が建造した貨物船、オア/バルク・キャリア、コンテナ船、L.G.キャリア、タンカー、客船などである。
これら船舶は、何れも高い水準と長年の経験をもった造船技術で建造されているので、各国間の品質には大きな差はない。
また、延払い条件についても国際間の申合せがあるので、これに準じているから大同小異である。これに対し日本は、船価の点では円高の影響を受けて不利な立場にある。
(B) 輸出対策
南アの海運界の将来の発展については、各国とも明るい見通しをもっており、船舶需要が期待されるので、これに対しそれぞれ自国の輸出を有利に展開させるべく努力しているのが現状である。
(C) 南アに対する歴史的、経済的なつながり
南アフリカ共和国は、オランダ系移民と英国系移民とが開拓して建設した国で、17世紀以来、紆余曲節の年月を経たのち、1910年に南ア連邦として独立し、英連邦の自治領となったが、1961年5月31日に共和国となり、英連邦から離脱した。
南アは、そのアパルトヘイト(人種隔離)政策とナミビア不法統治や近隣諸国侵攻のため、国連決議などに基づく広範な制裁を受けている。

 

 

 

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