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(B) 輸入に対する機構、その他
タンザニアでは65年に中央銀行設置法が制定され、66年からタンザニア銀行が中央銀行として業務を開始し、前述のように輸入業務を吸収して、貿易為替面における監督・管理を強化すると共に通貨の発行、国庫事務代理、金融の規制、金・通貨準備の管理、外貨割当業務を行うようになった。
また、政府は民間の商業銀行8社をすべて国立商業銀行のBank of Commerce Ltd.に吸収した。
同銀行の業務は、一般の市中銀行と同様、各種の預金、輸出入信用状、トラベラーズ・チェックなどの買取り、公共民間両部門に対する短期資本の融資である。設備投資資金の融資業務は、新設のタンザニア投資銀行とタンザニア地方開発銀行に移管された。
貿易面では、86年に入って、タンザニアで貿易の自由化政策が講じられたのを反映して、日本からの輸入は船舶用エンジン、冷凍設備、食料油製造機、工具類、印刷機、中古車輌なとの商談が活発化した。
(C) 輸入資金の調達状況
タンザニアでは、輸入業務は中央銀行および国立商業銀行で扱っているので、輸入者が政府機関の場合は予算上で、民間の場合は申請により、外貨割当てが行われるので、いずれの場合でも輸入資金外貨は容易に入手できるから問題はない。
(D) 契約条件
タンザニアは、わが国の同国に対する貿易インバランス(日本側の出超幅は83年が5,676万ドル、84年6,122万ドル、85年5,902万ドル)に不満をもっているので、契約条件の中にタンザニア産品買付け条項を入れるよ

 

 

 

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