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(7) 競争相手国との競争条件の比較

(A) 延払い、船価、品質等条件の比較
ケニアで現在稼働している船舶は、2,000G/丁以下の貨物船、100G/T程度のフェリー、200G/T前後の漁船、その他100G/T以下の鋼船、難船であり、その殆とが欧州の建造船である。
また、これらの船舶はなんら特殊性もない一般の中小型船であり、どの建造国でも容易に建造し得るものである。
従って、技術、品質を云々する程の差異はない。
また、船価、延払いの点では、国内経済事情の悪化から、当然低船価、長期延払いが要求されるが、これも国際的慣習もあり、極端な差異はないものと思われる。
(B) 輸出対策ケニア港湾における域内、欧州、中東、インド等との輸出入貨物の増加に対応するため、自国籍船による積取りが要望されているが、国内経済の不況と資金不足から、その実現が思うように進んでいないが、欧州造船国はケニアの将来の発展に備えて、資金援助、政府借款などに積極的に乗り出している。
(C) ケニアとの歴史的、経済的なつながり
ケニアは、以前はウガンダと共に英国の直轄植民地であったが、1963年12月、英連邦の一員として独立し、翌64年12月に共和国として発足した。
ケニアは国際関係では非同盟中立主義をとっているが、西欧諸国とくにEC諸国とは密接な関係にある。また、ケニアは東アフリカ共同体(EAC)の一員として、ウガンダおよびタンザニアとの貿易が盛んである。

 

 

 

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