
気回路が形成されて電気が失われます。電槽のふたは常に清浄にする事が大切です。
充電
放電したバッテリに、外部電源から電気を流してやると、放電の際の逆の化学変化を起こしてバッテリが元の状態に戻り、再び使用できる状態になります。このことを充電といい、その際硫酸が極板から離れて電解液に戻り、電解液の比重が上がるので、電解液の比重を計ることで充電の状態を知ることができます。
4. バッテリの点検と保守
小型船は通常12Vまたは24Vのバッテリを装備して、船内で使用する機器の電源としています。もしバッテリの状態が悪くなるとエンジンの運転そのものが不能となり、重大な事故につながりますので、以下に述べる点について常時点検を行って下さい。
(1)バッテリの外面を常に綺麗にしておくバッテリの外面、特に上面を湿した布などでよく拭いて、何時も綺麗に乾燥状態にしておく。また、比重計測の際に電解液をこぼさないように注意するこのことは端子やケーブルの金具の酸化や腐食の防止、端子間の短絡による自己放電の防止にも必要なことです。
透明・半透明の電槽の場合には液面が見やすいよう側面も綺麗にします。
(2)リード線の金具や端子の錆や腐食に注意するリード線の金具やバッテリ端子に錆や腐食が発生している場合にはワイヤブラシや紙ヤスリなどで錆をおとし綺麗に磨くことが必要です。防錆剤やグリースなどを金具に薄く塗り付けるのも錆や腐食を防ぐのに有効な方法です。
端子の腐食や酸化は接触抵抗を大きくして、充電・放電に支障をきたし、エンジン始動困難の原因にもなりますので計分な点検と手入れが必要です。
また、端子のゆるみ、締めつけ不足にも注意しましょう。
(3)比重の測定
バッテリの充電状態を知るためには、電解液の比重を計測することが必要です。
電解液の比重はスポイト式の吸込式比重計を使用して計測します。
バッテリ上部の液口栓を外し、スポイトで電解液を吸入するとスポイトのガラスの筒の中に浮子式の比重計計があって、電解液の比重を示します。表面張力で盛り上がった液面の

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