10. エンジンの故障とその原因
エンジンの故障には沢山の種類があります。従ってここでその一つ一つを説明することはできません。しかしその中で故障に際して起こる現象がありますので、その現象とその現象から想像される故障とその処置について記しますので、参考にして下さい。
1.燃焼不良の原因
通常エンジンを始動した直後は煙突から青白い煙がでるのが普通ですが、エンジンが暖まって運転状態になるのに従って殆ど排気に色が無くなるのが普通です。もし何時までも排気の色が黒い場合には以下の事が予想されますので、専門の方に相談して下さい。
?燃料
エンジンに適した燃料を使用していない。
?燃料弁
燃料噴射状態の不良、噴射圧力調整不良、ノズル先端にカーボンが付着、針弁の固着など。
?吸気弁・排気弁弁・弁座の状態不良による圧縮圧力の不足、弁開閉調整の不良など。
?ピストンリング、オイルリング
ピストンリング、オイルリングの磨耗・折損・固着などによる圧縮圧力の不足。
?吸気不足
過給機の異常、エアフィルタの汚れなどによる吸気不足。
?機関室の高温度
機関室の換気が悪いため吸気の温度が高くなると吸気の密度が下がり、燃焼が悪くなる。
2. エンジンが異常に振動する
?燃料弁の不良。
?燃料高圧管の破損。
?シリンダの圧縮圧力の不均等。
?ガバナの故障。
?燃料にエヤが混入している。
?燃料漉器のつまり。
?燃料弁噴射圧力の不揃い。
?吸排気弁の調整不良。
?コントロールケーブルの不良。
?プロペラの異常。
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