7. 航行中のエンジンについての注意
航行中は計器盤の計器、標示灯、警報に充分注意し、エンジンの音、振動、臭いなどにも注意して運転して下さい。以下に注意することを記します。
?エンジンがまだ冷えている状態では、少し排気に色がついていますが、エンジンが暖まるに従って色が無くなるのが普通です。
?エンジンの回転は段階的に上げ、エンジンの冷却水温度が70℃以下では全力運転は行わないこと。急発進、急加速は事故のもとです。
過負荷での連続運転はやめましょう
長時間の航海では全出力の80%くらいの「連続常用回転数」で運転して下さい。「連続常用回転数」で運転することは、エンジンの耐久性、燃料の経済性の面からも好ましい運転方法です。
黒煙が出るような過負荷運転で長時間運転を行うとエンジンの寿命を縮めるだけでなく、燃料消費の面からも不経済です。
?クラッチコントロールレバーの操作は、減速してから行うようにして下さい。さもないとエンジンやマリンキャー故障の原因につながります。
?冷却水の温度は75〜900で安定するのが普通ですが、安定しない場合は海水吸入口のっまり、サーモスタットの故障、海水漉器のっまり、キングストンバルブが全開していない、冷却清水の不足、清水冷却器の汚れ、海水ポンプの故障などが考えられますので、原因を調査して下さい。
?航行中は各メーター指度、エンジンの音、排気の色・冷却水・潤滑油・燃料油の洩れなどに注意して下さい。もし異常に気づいたら、先ずエンジンを減速し、各部を点検してその原因を確かめることが必要です。慌ててエンジンを急停止するとエンジン故障のもとになりますので注意して下さい。
?エンジンに異常な振動があり、なかなかおさまらない時の原因としては、不完全燃焼のシリンダがあるプロペラが損傷していることなどがあります。
8. 航行中のエンジン出力不足
航行中にいくら出力を増加しようとしても出力がでない場合、次のようなことが考えられますので、専門家に相談されることを勧めます。
(1)燃料関係
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