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ホスピス教育研究所活動報告

開院以来継続してきたターミナルケア人材育成講座と国際ワークショップは今年で4年目となり、多数の参加を得た。参加者同士のディスカッションもより実際的なものとなり、ホスピス緩和ケアが着実に根づいていることが実感された。
今年で2回目のアジア太平洋地域ホスピスネットワーク会議は参加国もふえ、具体的な内容について討議することができた。今後の進め方や担当者なども決まり、会の継続、互いの協力関係の強化が確認され、たいへん有益な会であった。
国際ホスピスフォーラムでは、とくにアジアの国々でのホスピス緩和ケアの実際、活動の展開の仕方、また倫理の問題などに参加者から高い関心が向けられた。海外とのネットワークづくりを進め、諸外国の実情を日本に紹介していくことも、当研究所の大事な役割であることが再確認された。
研修については、病棟におけるケアの充実とともに、受け入れ人数や範囲も拡充されている。ホスピスでの臨床体験を希望する医学部、看護学部、社会学部などの学生が増加していることはたいへん喜ばしいことであり、ホスピスケアの普及がさらに期待される。院内教育としては、これまでの症例検討会に加え、秒読会を開催し、スタッフの学習の場の提供を少しずつ始めている。その他、見学者への対応図書整備、会員サービス、機関誌の発行などを行ってきた。
活動の実際は以下のとおりである。
I.ターミナルケア人材育成調座の開催

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II.第4回国際ワークショップの開催
期日:1997年1月4日・5日
場所:ピースハウスホスピス教育研究所
テーマ:癌の終末期患者とその家族への対応−ターミナル各期のマネージメントの実際−
講師:Andrew Martin Hoy M.D.(プリンセスアリスホスピス医療部長、英国)
Wendy Frances Hoy R.N.(クリニカルナーススペシャリスト、Epsom Health Care NHSTrust、英国)
コメンテーター:武田文和(埼玉県立がんセンター総長)
参加入数:78名(延144名)

 

 

 

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