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かと思います。
薬物療法に関しては、最近出ているα-グルコシダーゼ阻害薬などの薬物に関しては砂糖をとっても吸収されずに排泄されてしまいますので、グルコースという形のもので摂取しなければ血糖が上がってこないので、患者さんにそういう予備知識を与えることが必要になってくるかと思います。
技術の習得というのは主に血糖測定とインスリン自己注射の手技ということです。広くいえば、食事療法に関しても秤を使って調理をしてということになりますので、食事療法もこの分野に入るかと思います。
カウンセリングテクニックは一般的にいうと、患者さんに対する糖尿病の動機づけです。どのように患者さん自身に糖尿病を管理してもらうかということです。この点が看護婦さんの一番の腕の見せどころだと思います。糖尿病の場合、急性発症時でないと症状が表に出てこないので、なかなか動機づけがしにくいということがあります。先ほど池田先生からNIDDM(インスリン非依存型)の発症年齢を教えていただきましたが、壮年層が一番高いのです。そういった壮年層の方は、社会的にも会社勤めをしていると大体部長クラス、課長クラスで、一番仕事量が多く、ストレスも多くかかる年齢層になります。また、自営業ですと社長になっているなど社会背景がかなり複雑になっています。そういった方々にどのように糖尿病の動機づけをするかというのが難しい点だと思いますが、そのカウンセリングテクニックは糖尿病教育を行う上では不可欠のものではないかと思います。

 

アメリカの糖尿病教育士(CDE)制度

では先に述べた問題点を解決する意味でも、アメリカでは実際にどの

 

 

 

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