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『糖尿病手帳』を手元に置いて、糖尿病の患者さんの指導にお使いいただきたいと思います。

 

筋肉活性化のために運動を習慣化

運動に関しては、少なくとも一日7,000歩以上の歩行を習慣化する。1万歩が目標です。いつでも、どこでも、一人でもできる体操、筋力トレーニングなどを身につける。もちろん禁煙です。そして定期的に検査を受けてもらう。HbAlcに関しては、『糖尿病手帳』にはグラフ化できるようになっているので、グラフにして血糖コントロール状態を把握してもらう。それはぜひ習慣づけたいことです。
運動療法はやるに越したことはないのですが、合併症が出てきているような段階では多くの場合で禁忌になることがありますので、医学的な検査を十分に行って糖尿病状態を的確に把握して適正なプログラムを処方する。緩やかな運動から始めて徐々に強めの運動に移行させる。それも規則的に行うことが大事で、少なくとも週3回以上のぺースがよいということに配慮します。
皆さん方の中で健康運動指導士の資格を持っている方もおられると思いますが、この健康運動指導士の制度ができたことによって、厚生大臣認定の健康増進施設で医師が発行した処方箋に基づいて、月5,000円以上の支払いがあれば、年間通して医療費控除の対象になりますから、運動療法を勧める上での位置づけを果たすことになると思います。現在、健康保険で運動療法が適用されるのは高血圧のみです。運動療法を主体に高血圧を治療するさい、保険収入が得られるようになりました。外来で200床以下の病院なら、院外処方箋を伴った場合で900点、院外処方箋がなければ1,200点毎月請求できます。近い将来、糖尿病についても、

 

 

 

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