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得ていただきたいと思います。
『PRACTICE(プラクティス)』は、同じく日本糖尿病協会が編集している隔月刊の糖尿病の医療スタッフのための臨床総合雑誌で、すでに10年以上の歴史があります。こちらのほうは『さかえ』よりももちろんレベルは上ですが、書かれている内容はわかりやすいように意を用いています。9月・10月号(1996年)では糖尿病網膜症の予防・治療のタイミングと失明後対策を扱っています。毎年3,000人が糖尿病が原因で失明しています、3,000人が失明するということは6,000の目が視力を損なっているということですから、片方だけ具合が悪くなっている、視力が落ちでいるという人も含めると、もっと多い数になるはずです。日本糖尿病協会が出版しているこの2種類の雑誌は看護婦さん、栄養士さんほか医療スタッフは、糖尿病に関心をもち、糖尿病の医療をさらに質の高いものにしていくためにもぜひ読んでほしいと思います。2年後くらいには糖尿病療養指導士の認定試験がスタートできると思いますが、そのためにもぜひ知識を蓄えて下さい。
日本糖尿病協会で編集している『糖尿病手帳』というのもあります。この手帳に書かれている合併症の検査などは、すべての医療機関で少なくともそのレベルまでの検査はしてもらいたいという願いがこめられて、患者さんもそこまでの検査はしてもらえるものと思っているわけですが、実際にはなかなかそれをしてもらっていないのです。この手帳は全国の医療機関どこでも入手できることになっています。また、外国へ行く人のための英文の「私は糖尿病です。そして私の糖尿病はこんなふうになっています」というカードも日本糖尿病協会でつくっていますし、血糖自己測定をしている患者さんがデータを記録するノートも日本糖尿病協会が作製していて、どこの診療機関にでも糖尿病関連の製品、製剤をつくっているメーカーが持ってきてくれる仕組みになっています。

 

 

 

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