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いと徐脈になり、どこか内出血をおこすと頻脈になることがあります。そして不整脈になりますが、腎臓が冒されて尿が出なくなった人の場合など、高カリウム血をおこしますと、心臓はそれまでレギュラーに打っていてもカリウム8?Hg技量になった瞬間に突然止まります。脈が小さくなって乱れるのでなしに突然停止するのです。こういう場合には心電図をとれば丁波が高くなっているのですぐわかります。
ですから、在宅でタ一ミナル・ケアをする場合は心電図を持参してください。がんの患者さんには高カルシウム血の人が多いのですが、意識がなくなったり嘔吐をする人に利尿剤を注射するとカルシウムが低下して死に至ることがあります。こういう場合には血液検査をするか心電図でチェックするのを忘れてはいけません。がん末期で、意識が低下し集中力が落ちて昏睡状態になり、心電図をとるとQT間隔が狭くなっているような場合、高カルシウムの場合には手を打つことはできるのです。
臓器のがんの場合にはアシドーシスという状態がおこります。血液のpHが7.2とか7.1に低下し、意識が昏迷し、息はクスマウルの深く粗い呼吸をします。そして脈拍がややふえ、血圧が徐々に下がり、皮膚や粘膜が乾燥します。カルシウムがもっと下がりますとけいれんをおこすこともあります。こういう場合には重曹を注射すると楽になることがあります。

 

水分とナトリウムの補給

いよいよ食べられなくなると脱水をおこします。食事を口にすることができないと家人が心配しますから、輸液をしたり、時には高カロリー輸液をすることがありますが、全身の機能低下が見

 

 

 

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