
さんさ踊り
岩手県
出演/盛岡さんさ踊り実行委員会
盛岡地方の夏を代表する大盆踊りで、毎年東北地方の夏祭のトップを切って盛大に行なわれます。さんさ踊りのいわれは、その苦悪行をはたらいた鬼を神様が懲らしめた時に、喜んだ村人の踊りにあるとされ、五穀豊棚を祈る条としても継承されてきました。揃いの浴衣にたすきがけ、花笠をかぶった踊り子が首を振り、腰を浮かし、両手を下に振って急テンポで踊り狂う様子は、激しいなかにも優雅な味わいがあります。現在のように統一の振り付けでパレードするようになったのは昭和五十三年からで、盛岡市内では一万人以上の踊り手が夜明けまで大通りを埋め尽くし、百万入の観衆を魅了します。

川口きつね踊り
岩手県
出演/川口きつね踊り保存会

岩手町川口の豊城稲荷神社に数行年前から伝わる踊りで、かつて川口城が盛んなころ、京都伏見稲荷から川口城の守護神として分家される際に、キツネの装束で踊り迎えたのがはじまりといわれています。五穀豊穣、家内安全を稲荷神社に祈願、奉納しながら伝承されたもので、祈願を終えたあと、稲荷神社に供えた油揚げを分け合って食べるキツネたちの姿を踊りで表現します。衣装は、赤の装束に腰みのを着け、頭に面を乗せて踊りますが、食べた油揚げのおいしさに喜ぶキツネたちの様子がユーモラスに展開されます。川口の小学生を中心にした文化愛護少年団の子供たちの元気な踊りをご覧ください。
滝沢駒踊り
岩手県
出演/滝沢駒踊り保存会
昭和二年に県種畜場(県畜産試験場の前身)が、九戸郡大野村の駒踊りを伝習し、兆時、藪川村(硬玉山村戯川)にあった外山神社に奉納したのがはじまりです。昭和十二年に種畜場本場が滝沢村に移転するときに、駒踊りも滝沢村に移り、現在に継承されています。また、駒踊りは"チャグチャグ馬コ"でゆかりの深い滝沢村の貴重な文化財となっています。大人たちの笛・太鼓・鉦などのはやしをバックに、滝沢第二小学校の児童たちの舞が繰り広げられる芸能で、放牧地で走ったり、遊び戯れている馬の横手を、馬三頭に馬引き一人が細になって、木馬の手綱に付いた鈴の音を響かせて踊ります。

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