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「福祉のまちづくり施策」に焦点を絞って論じることする。
 
2 これまでの経緯
 
(1)「福祉の風土づくり推進事業」について
横浜市では、高齢者から障害者、子どもに至るまで、市民の誰もが暮らしやすく活動しやすいまちづくりの実現に向けて取り組んできている。
昭和49年に「福祉の風土づくり推進事業」が開始され、その推進母体として、「横浜市福祉の風土づくり推進委員会」が設置された。初期の段階では、地域に福祉の芽を蒔き育てるため、福祉の小冊子の発行など、広報・啓発活動を中心に活動が進められた。その後は、市民の声を反映させるための福祉モニター制度なども開始された。
 
?福祉の風土づくり推進事業基本理念
福祉の風土づくり推進事業では、次のとおり基本理念を定めている。
『社会福祉は、住民による主体的な地域活動に基盤を置いてこそ真の実現ができる。このような視点から市民の間に社会福祉への関心を高め、理解を深め、市民と行政が協力して福祉のための生活環境を整備し、「高齢者・子ども・障害者等すべての市民が生活し、活動できる横浜市」を実現しようとするのが本事業の基本理念である。したがって、本事業は市民と行政による福祉意識の変革のための運動と障害者や高齢者を疎外してきた物的生活環境を整備する新しい街づくりが有機的に結びついて展開されなければならない。』
 
?福祉の風土づくり推進事業あらまし
事業の基本理念の具体化として、次のような事業を展開してきている(数値等は平成7年度末実績)。
 
i 福祉の風土づくり推進関係
(i)福祉の風土づくり推進委員会
福祉の風土づくりを、横浜市で総合的に進めるため、福祉の風土づくり推進委員会を設置。この委員会では、福祉の専門家、学識経験者、市職員

 

 

 

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