
求めることが適切かどうか検討を要する場合がある。しかしながら、許認可等の時点から環境が大きく変化している等の場合においては、環境影響評価手続が再実施されることが望ましいことがあるので、このような場合には事業者が環境影響評価手続を実施できることとするのが適当である。
10.国と地方公共団体の関係
(1)国の制度と地方公共団体の制度の調整
国の制度においては、国の立場からみて一定の水準が確保された環境影響評価を実施することにより環境保全上の配慮をする必要があり、かつ、そのような配慮を国として確保できる事業を対象とすることとし、国の制度の対象事業については、国の手続と地方公共団体の手続の重複を避けるため、国の制度による手続のみを適用することが適当である。ただし、スコーピング段階、準備書段階などにおいて地方公共団体の意見を聴取することにより、地域の自然的社会的特性に応じた環境影響評価が実施されるよう、制度の運用面における配慮を行うことが適切である。
(2)国の制度における地方公共団体の役割
国の制度において、地方公共団体は、地域の環境保全に関する事務を所掌し、地域の環境について広範な情報を保有する立場から、関連情報を提供し、準備書等に意見を述べるとともに、住民への周知手段を有し、その利用の便宜を図り得る立場から、事業者等が行う準備書等の周知に協力することが期待される。
11.環境影響評価を支える基盤の整備
ア.事業者による適切な環境影響評価の実施、住民等の適切な意見の形成などのためには、国及び地方公共団体による情報の収集・提供が重要である。このため、国が中心となって、生物の分布等環境の現況に関する情報、調査予測等の技術手法に関する情報、評価書及び評価後の調査等の結果を含む環境影響評価の事例に関する情報、関連する情報に関する情報源情報等を組織的に収集・整理・提供することが適当である。この際、情報へのアクセスの向上等の観点から電子媒体の活用等も図られるべきである。また、希少生物の生息・生育に関する情報については、公表することにより密猟等を誘発する懸念もあることから、種・場所を特定できない形で示す等の公表の手法についての配慮が必要である。
イ.高度化、複雑化する環境影響評価をとりまく要請に効果的に対応するとともに、予測の不確実性の低減や信頼性の向上、利用性や効率性の向上を図る観点から、調査予測等の技術手法の開発・改良が必要である。
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