
7.評価の審査
(1)審査の意義
環境影響評価制度における審査のプロセスは、準備書等の環境情報について十分なデータ、分析等が記載されているかどうか、環境保全についての適切な配慮がなされるものであるかどうかについて科学的かつ客観的な検討を加え、その妥当性を判断するプロセスである。
(2)審査の主体及び方法
ア.現行の閣議決定要綱では、まず、準備書について、地方公共団体において実質的に審査が行われ、その結果が関係都道府県知事意見として事業者に伝えられる。次に、評価書について、対象事業の許認可等を行う者が許認可等に際し、審査を行い、環境庁長官は、主務大臣から意見を求められた場合に意見を述べることとされている。
イ.審査のプロセスには、その信頼性を確保する観点から、許認可等を行う者による審査のほか、意見の提出を通じて第三者が参画することが必要である。したがって、地域の環境保全を図る立場から都道府県知事が事業者等に対して意見を述べるとともに、環境保全行政を総合的に推進する立場から環境庁長官が必要に応じて主務大臣に対して意見を述べることができるものとすることが適当である。この場合、環境庁長官の意見が述べられたときは、主務大臣は、その意見に配意して審査するものとすることが適当である。
なお、こうした審査のプロセスにおいては、地方公共団体における意見形成に際して審議会等の意見を聴く機会を設ける例が多くみられ、関係機関の審査体制の中でさまざまに専門家の活用が図られている現状を踏まえて、専門家の知識や経験が案件に応じて活用されることが重要である。
8.許認可等への反映
ア.環境影響評価手続を行った事業については、環境影響評価に基づき、事業者自らが適正な環境配慮を行うことが必要である。この場合、環境影響評価の結果を許認可等に反映させる仕組みを設けることにより、環境配慮が確実に行われるようにすることが重要である。
イ.現行閣議決定要綱の下では、許認可等を定める個別の法令の審査基準に環境の保全の観点を含めることができない場合は、環境影響評価の結果を許認可等に反映させることに限界がある。したがって、新たな制度においては、許認可等を行う者は、許認可等に当たって環境影響評価の結果をあわせて判断して処分を行うという趣旨の規定を法律に設けることが必要である。
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