
報が準備書にまとめられ、準備書の提出によって、事業の関連情報が住民や地方公共団体に提供されることになっているが、その時点では、事業の立地地点や基本的諸元等事業の概略が事業者としてほぼ固まっているのが現状である。
イ.早期段階での環境配慮の要請に応えるためには、主要諸国において広まりつつあるように、準備書の作成・提出前の事業者が環境影響評価に係る調査・予測を開始する際に、その時点で提供しうる事業に関する情報、事業者が行おうとする調査等に関する情報を提供しつつ、地方公共団体、有益な環境情報を保有する住民、専門家等から環境情報を収集し、準備書に反映させるための意見聴取手続を導入することを基本とすべきである。
このような手続の導入に当たっては、事業の熱度を高めていく過程は各事業種ごとに異なり、また、早い段階での情報提供が用地取得等に影響を与える場合もあることを考慮すべきである。したがって、事業者が環境影響評価に係る調査等を開始する時点で幅広く環境情報を収集することを前提としつつ、情報の提供時期、提供する情報の内容等については、事業種等に応じた対応のできる仕組みとすることが適当である。
ウ.このような手続を導入することによって、論点が絞られた効率的な予測評価や関係者の理解の促進、作業の手戻りの防止等の効果が期待されるとともに、提供された有益な情報を活用することにより事業計画の早期段階での環境配慮に資することが期待される。
(2)上位計画・政策における環境配慮
環境基本法第19条にもあるとおり、個別の事業の計画・実施に枠組みを与えることになる計画(上位計画)や政策についても、環境の保全について配慮することが必要である。
ただし、現時点では、上位計画・政策における環境配慮をするための具体的な手続等の在り方を議論するにはなお検討を要する事項が多く、また、主要諸国においてもその取り組みが始められつつあるような状況にある。したがって、政府としてはできるところから取り組む努力をしつつ、国際的動向や我が国での現状を踏まえて、今後具体的な検討を進めるべきである。
3.対象事業
(1)対象事業の範囲
ア.現行閣議決定要綱では11の事業を対象としているが、このほか、国の制度としては、公有水面埋立法、港湾法等の個別法や「発電所の立地に関する環境影響調査及び環境審査の強化について」(通商産業省省議決定)、「整備五新幹線に関する環境影響評価の実施について」
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