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く、それぞれの趣旨、目的、内容及び効果を比較し、両者の問に矛盾抵触があるかどうかによってこれを決しなければならない」とした上で、法律の規定が存在しない場合と既に存在する場合を分けた。そして、後者の場合に条例を制定するときは、(I)法律と条例が同一事項について規定しているとしても、その規律の目的が、法律と条例とで異なり、条例の適用によって法律の規定の意図する目的や効果を阻害しない場合には、条例の制定は許されるとした。また、(II)法律と条例が同一事項について同一目的の規定をおいているときであっても、法律が全国一律に同一内容の規定を施す趣旨ではなく、地方の実情に応じて条例を制定することを許す趣旨であれば、条例の制定が許されるとした。これは、条例制定の根拠を法律の解釈に求めている点で法律先占論の影響を残しているが、(II)の部分は、これを緩和しているとみられる。また、有力説の?にも比較的近いと考えられる。
高知市普通河川管理条例事件最高裁判決(最判昭和53・12・21民集32巻9号1723頁)は、河川管理について一般的な定めをした法律として河川法があること、普通河川であってもいつでも法律の適用、準用の対象とされうることから、河川法は、普通河川については、適用河川または準用河川に対する管理以上に強力な河川管理は施さない趣旨と解されるとし、よって、条例により、河川法が適用河川等について定めるところ以上に強力な河川管理の定めをすることは、同法に反し、許されないとした。これは、本件条例と河川法との関係が徳島市公安条例事件最高裁判決の(I)にあたらないとしたものと解される。本判決については柔軟性を欠くとの批判もみられるが、それはともかくとして、本判決は、「横出し」についても、法律との整合性が必要であることを示したものといえる。
(5)上乗せ条例、横出し条例について
以上が、法律と条例との関係についての一般的議論の整理であるが、今日の学説は、横出し条例(国法と同じ目的でも、国法が規制していない対象に規制の範囲を拡げる条例)と、上乗せ条例(国法と同一目的で同一の対象について、排出基準を強化したり、届出制を許可制にしたりするなどのより強い規制をする条例)を区別し、前者は一般的に許容されるのに対し、後者は、法律にこれを許容する明示規定がない場合には、法律の趣旨目的等の考慮が必要となるとするのが一般である(上乗せ条例を認めない法律として、自然公園法第42条第1項、自然環境保全法第46条がある)。
上乗せ条例の可否については、国法の不備の程度、地域的規制の必要性(条例による規制に特別の意義があるかどうか)などを(憲法上の人権保障の観点も含めて)総合考慮して決めざるを得ないとするもの、条例の定める措置が規制的か助成的か、規制事項が全国一律規制を必要とする性質のものか、関連する人権は何かを基準とするものなどがみられる。
なお、横出し条例についても、法律との均衡が総体的に保たれていることが必要であるとする考え方が有力であることが注意されなければならない(前掲高知市普通河川管理条例事件最高裁判決参照)。

 

 

 

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