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平成8年度 No.6 1997年3月1日 (財)資産評価システム研究センター (通巻97号)

 

固定資産税の重要性と納税者の理解

自治省税務局固定資産税課長 片山善博

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固定資産税は今や名実ともに市町村の基幹税目となった。市町村税中に占める固定資産税の割合は、過去慨ね30パーセント台で推移してきた。その後のバブル崩壊などによる法人、個人の所得の伸び悩みや特別減税の実施などで市町村民税のウェイトが低下したこともあり、ここ数年固定資産税の割合が40パーセントを超えることとなった。また、国民所得に占める固定資産税の割合を見ても、かつては2パーセント未満であったものが、平成5年度からは2パーセントを若干上回るようにもなっている。
近年固定資産税に対する住民の関心がこれまでになく強くなっている。納税者は自分たちの納めた固定資産税が真に必要なところで効率的に使われることを期待し、したがって、税の使途に重大な関心を持つことは当然である。このところいくつかの府県で食糧費や旅費の不適正な執行の実態が明るみになっている。このようなことは納税者からみれば言語道断である。もちろん我々税に携わるものからみてももってのほかのことである。幸い市町村においてこのような不祥事があったという報道には今のところ接していないが、決してひとごとではない。固定資産税を主要な財源としている市町村においても、これまで以上に厳格かつ効率的な財政運営と徹底した行政改革に努めなければならない。同時に財政運営の透明化を図ることも極めて重要なことである。これらのことは、基幹税目である固定資産税は対する納税者の理解と協力を得る上で欠くべからざる前提条件ともいえよう。
このほか課税情報のできる限りの開示に努めることも必要である。かねてよりいわゆる路線価の全面公開をお願いし、また、納税者に対して課税内訳書を送付することを要請しているのもその一環である。残念なことに、課税内訳書の送付の方は未だはかばかしく進んでいないようである。様々な事情でためらっている団体が多いように聞いているが、この際全ての団体で実施に踏み切っていただくようあらためてお願いをしておきたい。
情報を公開することは当座面倒で鬱陶しいことかもしれない。しかし、固定資産税に対する納税者の理解と協力を得るためには、これが意外に近道となるはずである、固定資産税が市町村の重要な財源となっているだけに、関係者の一層の努力を念じてやまない。

 

固定資産税の重要性と納税者の理解 片山善博(1)
平成9年度地方税法の一部改正案の概要 小町寺則博(2)
「固定資産現況調査標準化委員会」の研究報告(概要) 斉藤三男(8)
雑種地の評価見直しについて 松田俊一(10)
大規模工場用地の評価について 森幸則(12)
地方研修会の質疑か(14)
業務だより(22)

 

 

 

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