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(別紙3)
?@本事業の成果
できる限り幅広い対象に、参加しやすい形でのセイルトレーニングを提供する、という本事業の実施目的に沿って、1〜3日の短期間のプログラムについては、4月から障害者団体および大学、さらに自治体の港湾局、教育委員会に対して協力を依頼した。また、5日以上の本格的プログラムについては、昨年度事業の成功例にならって、主要団体に告知すると同時に、一般から広く公募した。

 

その結果、短期航海については、別紙内容の通り平日に実施した一部の航海を除き、実施の趣旨に添った障害者、高齢者、外国人、学生、不登校などを対象に、満員に近い参加を得て成功裡に実施することができた。特に「都民の日」を中心として東京都港湾局め後援を得て実施した航海、およびテレビ朝日の共催、文化放送の後援を得て実施した航海は、参加者の募集の面だけでなく、資料配布やメディアによる広報によって、日本財団の補助による事業として実施している旨の、一般への幅広い周知活動にとって一応の成果を得ることができた。これを実績とし、今後とも他の公共団体や自治体との効果的な連携を図っていくこととしたい。
ただ、当日の指導方法を含めて相当な準備をもって臨んだ、聴覚障害者を対象とする3日間航海については、当初予定の7月には季節外れの台風により、安全を考えて中止せざるを得ず、9月に再度実施した際にも台風が接近し、湾内での停泊時間が長くなるなど、内容的に不十分となったことは残念であった。しかし、この航海がきっかけとなって、11月に実施された第43回東京都聴覚障害者大会におけるつながりができたことは、今後の実施に向けての収穫となった。
また、昨年度事業において広範なつながりのできた登校拒否関連についても、本年度で団体による航海参加を得たほか、登校拒否関連48団体によって11月に代々木で開催された「『新しい学びの場」もう一つの進路相談会」にも参加、2月にはそのうちの在京団体(フレンドスペース、東京メンタルヘルスアカデミー)から講演依頼を受けるなど、着実な成果を積み上げる事ができた。
しかし、教育者に対する航海については東京都の教育庁および学校長に折衝のために訪間しても双方に話しを投げ合い進展しないなど、目だった成果がないままに終り、今後の課題として残ることとなった。

 

5日以上の長期航海については、短期プログラムの折衝に労力を取られる一方、帆船レース関連の調整のため、本船の下半期の航海計画の決定が遅れ、それに伴って参加募集の告知が遅れたことから、参加者の数が伸び悩み、十分な成果が得られなかった。これには、上記の理由の他に、大阪市主催による国際帆船レースの実施を3月末に控えていたため、本土からの参加者がレース航海の方に関心を向け、本事業への参加を見合わせていたことによるものと思われる。当然事前に予想すべき事であり、今後の実施に向

 

 

 

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