科学的根拠にもとずいた全身清拭の臨床指導案作成
<1グループ>
○山口赤十字病院 平野美雪
国療山陽荘病院 長岡美智子
小郡第一総合病院 向野久仁恵
防府病院 中川涼子
大島東部病院 西村美代子
山口リハビリ病院 水津真智子
防府胃腸病院 中島利津子
I はじめに
今、看護の現状をみると看護過程の展開や看護診断に重点がおかれ、患者のベッドサイドのケアは二の次になっているように思われる。
身体の清潔を保つ為の援助を行う事は看護婦の責務であるが、業務の多様化により看護は分業化され、清拭が無資格者によって行われる事もおおくなってきた。また、沐浴剤や泡沫剤の開発により、蒸しタオルで拭き取るような清拭が主となり簡便化の傾向にもなってきている。
それは、清拭が「身体の拭き方」としての手順に終わってしまっている為ではないだろうか。清拭の影響に着眼したなら、決しておろそかにできない看護援助であることに気付くとともに、技術の上手・下手が患者の安全と安楽に直結していることにも気付くはずである。
以上のことから、清拭をただ単に身体を拭く手順に終わらせるのではなく、看護婦の行うべき看護援助技術としてとらえた。そこで、清拭を科学的根拠でとらえなおし、臨床指導案を作成した。
II 実習指導案
1. 実習指導科目
成人・老人看護実習 第III−I段階
2. 指導対象
○○看護専門学校 3年課程 3年生
3. 実習期間
平成8年4月10日〜4月30日
4. 実習病棟
○○病院 内科病棟
5. 本実習の考察
《教材用》
1)老年期の患者の身体的・心理的・社会的特徴を理解し、援助に生かすことができる。
2)急性期患者の看護の特徴を理解し、臨床に生かすことが出来る。
3)第III−I段階の実習であることから、脳梗塞の病態生理・症状を理解し、看護過程の展開がおこなえる。
《学生観》
1)核家族であり老人との接触は、年に一回夏休みを利用して祖父母に会う程度の見聞である。
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