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台北のバス

 
交流協会台北事務所 総務部主任
丸岡 太
 
台北に赴任後、現在の事務所に移転するまでの約4か月間、自宅から旧事務所までの往復には路線バスを利用した。今では通勤のためにバスを利用することはなくなってしまったが、昼食時牛肉麺を食べるため少し離れた場所に行くとき、退勤後日本人がよく利用する街へ行くとき、休日等には、相変わらずよく利用している。
台北市内の公共の交通には、路線バスの他に、タクシー、新交通システムがある。タクシーは日本のそれと比べると安くて便利だがバスの比ではない。新交通システムは96年1月現在1路線しかなく、せいぜい動物園に行くときしか利用しない。
台北の人が出勤するときの交通手段はバイク、自動車、バスが多い。バイク利用者は男女を問わないが、自動車は男性が多い。バス利用客は女性が圧倒的に多い。当事務所の某ローカルスタッフは、バスで出勤する女性には彼氏がいないと言う。そう言えば、通勤時間帯に彼氏らしき男のバイクの後ろに乗った女性が途中で降りて行く光景をしょっちゅう眼にする。
市内には複数の会社のバスが縦横に走っておりこれを上手く利用できれば便利だ。車種は2階建てもトロリーもなく日本のバスと何らかわりばえしない。かなりほこりっぽい車体にはコマーシャルが描かれている。車内は若干ボロでたまに座席シートがはずれていたりする程度である。
料金は市内なら1区間と2区間に分かれており、1区間大人12元(1元約4.5円)、軍人・警官10元、子供6元。釣り銭は絶対くれない。最近はバスカードが採用された。300元と600元のがあり、コンビニ等で買える。乗下車時に機械に差し入れるだけでよく、カードの裏面には残金が印刷される。1元硬貨がなくて何度となく15元、20元と支払うことがばかばかしかったが、最近はそんな思いをしなくなった。バスカード導入に伴い現金支払いはなくなる予定だったが結局は残った。「バスカードの機械が壊れたらどうする。」という疑問が出たかららしい。
 

 

 

 

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