前述した通り、IMOに来て約1年6ヵ月となりますが、言葉に関してはいまだに不自由を感ずる、言い換えるなら、言葉と格闘している日々です。私の現配置は、海上保安庁出身者としては4人目であり、ある程度、ここがどういう職場で、何をやっているかご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、簡単に言うと、IMOを含め、各国連機関における一種の「見習い」配置で、原則として正規の国連職員として採用を希望する若者が、実際にその機関でAPO(Associate Professional Officer:補助専門職員)というポストで仕事をしながら、業務を学んでいくというものです。しかし、「補助」或いは「見習い」とは言っても、実際には、丸っきり一人前の職員として扱われ、少なくともIMOでは、誰もこのAPOに一から仕事を教えようなどという事は考えておりません。